朝日新聞に、67次南極地域観測隊の
ことが上下のコラム記事で載って
いました。記者が現地で同行取材を
しているわけですが、南極海での観測
について書いている部分に思わず
ニヤリでした。その部分をちょっと
引用してみます。
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観測活動は一見、驚くほど地味だ。
私が同行した後半日程の海洋観測に
ついてとても雑に言えば、ひたすら海に
機材を入れて温度や塩分を測り、水を
採り、氷を採り、泥を採る。その繰り
返しだ。
観測船「しらせ」の上で最もよく見た
のは、隊員たちが「共洗い」をする姿
かも知れない。採水の際、実際のサン
プルを採るまえに前に、3回、サンプル
用の海水でビンを洗って捨ててを
繰り返す。汚れが入ったり、濃度が
変わったりするのを防ぐためだ。
(2026-04-23, 朝日新聞, 杉浦記者)
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ボクが学生の頃に経験した作業その
もので、足を洗ってしまったいまでは
何だか懐かしさがあります。
海水の塩分を示すときは、PSUという
単位を使いますが、これって海水を
煮詰めるわけではなく、電気伝導度を
使います。ザックリ言うと、海水は
1kg中に34g ぐらいの塩が含まれて
いるわけですが、その精度をコンマ
3桁ぐらいまで求めます。
これは現場の水の密度を計算する
ためで、密度って海水の運動だとか
エネルギー伝播を説明する上で、
凄く重要なのです。
わずかボトル1本の水から、微妙な
伝導度を測定するので、採水ビンの
中に、もし水道水や不純物なんかが
残っていると、アウトなのですよ。
1,000m 近い深さになると、海水は
2℃とか3℃しかないので、めっちゃ
冷たいのですよ。南極の寒い海で
その地味な手作業を目にした
記者さんにしてみれば、
この人たち、何してんの?
だったでしょうね。




