ずっと昔のことですが、南極観測に
出発する親戚を見送りに行ったことが
あります。いまの観測船は第2世代の
「しらせ」ですが、「ふじ」だった
頃です。中学生のボクは、父からカメラ
を渡されて、見送りの様子や、観測船の
船内なんかを見学していたわけですが、
ちょっと意外だったのが、自衛官が
たくさん乗っていたことです。
観測船なのに、なんでや?
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そんなことを思い出したのは、
知り合いから「自衛官として働いて
いる身内が、南極から戻ってくる」
という話を聞いたからです。
国際ルールで南極は軍事基地の
設置や兵器の持ち込みが禁止されて
いますから、自衛官も「まるごし」で
出かけているわけですが、いくつか
理由があるみたいです。たとえば、
分厚い氷を砕きながら航行するための
操船です。民間の船舶は、氷を避けて
航行するのが普通ですからね。
南極観測がスタートした第1-6次は、
「宗谷」という船で、海保が操船を
担当していましたが、大型の「ふじ」に
なって砕氷能力が増した頃から担当が
変わりました。ちなみに「宗谷」は
もともと貨物船で、砕氷用に改造した
船舶です。(いまはお台場にある)
自衛隊が任務にあたる理由としては、
いくつもの分野の仕事を一元的に引き
受けることができて、他からの助けを
かりずに自己完結している集団という
側面もあります。災害救助と同じような
考え方です。他にそういう組織は
ないですからね。
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ただ、その知り合いが言っていましたが、
自衛隊は南極の事業から撤退する方向
なんだそうです。4月11日のウェブ版
毎日新聞にもそのことが載っていました。
すぐにやめるわけではなくて、当面は
これまで180人だったところを30人に
するようです。
機材も進化したし、自衛隊も人手不足
という背景があるのでしょう。




