5月19日の朝日新聞に、水俣病に
ついて書かれた中学校の教科書の話が
掲載されていました。
水俣病は公式確認から70年となった
わけですが、教科書を作成する出版5社
の記述には
「水俣市は、公害を乗りこえた環境
モデル都市として、全国から注目を
集めています」
「公害の街から生まれ変わった水俣市」
「水俣市は、どのように公害問題を
克服して新しい都市づくりをしたか、
考えましょう」
などの表現が見られたそうです。
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これについて、水俣病被害者・支援者
連絡会が異論を唱えました。
数か月前に「水俣病は遺伝する」と
いう教材が問題になったことがあった
わけですが、それが今回の確認に
つながっているようです。
たしかに問題が解決しているかの
ような書きぶりになっていますよね。
出版側は「そんなつもりはない」とか
公的な資料にもとづいていると説明する
でしょうし、新たに病気が発生している
わけではありませんが、いまだに汚染
物質の除去、実態の解明、国の対応や
補償などの問題は残っていますから、
さすがに「乗りこえた」という表現は、
フタをするというか、教科書を読む
世代の認知を歪めてしまうのでは
ないでしょうか。
被害者側が言うなら、まだしも・・・。
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公害問題に被害者救済は必要条件と
なりますが、ボクはそれが十分条件で
あるとは思いません。被害者からの
訴えが無くなったら、それで解決した
とは考えていないからです。
原発の事故もそうですが、原因究明
だけでなく、汚染から回復させるため
の対処、同じこと起こさない仕組み
づくりも大切・・だとは思いませんか?
公害って、それだけ罪深いのですよ。