2025-09-10

うとそうそう

ボクは白河夜船でしたけど、みなさんは
9月8日未明の月食をご覧になったで
しょうか。夜中に目を覚まして、窓の外を
見た先生がいらして、月が赤茶色になって
いたと言っていました。屋外に出なくても、
見えたそうです。

皆既日食は、月が太陽を覆ってしまいます
けど、皆既月食の場合は、月が見えなく
なるほどではありませんよね。

月食って、月面に太陽を背にした地球の
影ができているわけですが、地球には大気が
あって、そこを通過した太陽光の一部は、
少し角度を変えて月に当たるみたいで、
完全に遮断されないからなんだそうです。

赤く見えるには、大気を通過するときに
青系の光があちこちに散乱してしまう
からで(レイリー散乱という)、赤系の
光は比較的まっすぐ進みやすいからです。
その赤い光が一度月面に当たって、
それが反射しているから赤茶色に見える
わけです。

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月食があった日の夕方は、希望ヶ丘の
住宅街から月がのぼってくる様子を見る
ことができましたが、ちょっと妖しい光
というか、幻想的な感じでした。

このところお月さまがまん丸で、雲がなけ
れば夜道を明るく照らしてくれるし、
月の模様もよく見えるので、大昔の人が
餅つきをするウサギを想像したのも
何となくうなずけます。

月にウサギがいるというのは中国の伝説
みたいですが、中国では太陽にカラスが
いるとも言われていたようで、
月日が経つのが早いことを烏兎怱怱
(うとそうそう)と言うのだそうです。